映画を楽しむためには、映像も然る事ながら、音も大変重要な役割をしています。映画館で迫力や感動を与えてくれるのは、音が大半を占めていると言っても過言ではありません。また、ホームシアターも映画館宛らの音で楽しめるのは、DVDソフトに収録され、次に紹介する音響の方式が大きな役割を果たしているとも言えます。映画には製作者の意図によって、様々な音響効果で収録されています。映画館へ足を運ぶ時、またはホームシアターを楽しむ時、下記に紹介している音響効果を思い出して映画を観ると、さらに楽しみが増えますよ。映画には、様々な録音方式があります。下記に紹介している映画の録音方式は、最近の映画では殆どが使用されており、映画で使用されている録音方式を家庭用(民生用)ではどのように表しているのかを表にしてみました。家庭や、映画館で映画を観る時に参考にして頂けたらと思います。 |
映画館(劇場用)では下記の録音技術で録音された映画を再生する際、映画館に設置されている音響設備にて再生しています。 |
| 劇場用 | 民生用 | 概 略 |
DOLBY STEREO |
DOLBY PRO・LOGIC |
(劇場用)ドルビーステレオ: ドルビー研究所が開発したアナログ方式の録音再生技術。1977年5月公開『スターウォーズ』より一般に認識されるようになり、現在使用されている映画館は殆ど少ない。このアナログ方式をデジタル技術として進化させたのが、ドルビーデジタル。現在では、ドルビーデジタルが主流。 (民生用)ドルビーサラウンド・プロロジック: 本来、劇場用のアナログ方式のドルビーステレオを、家庭用のビデオソフト(映画)にアレンジしたもので、米国ドルビー研究所が開発したアナログ方式の音響フォーマットです。通常のステレオソースとの互換性があり、VTR、TV、CD、LD、DVDなどステレオ再生可能なすべてのメディアに対応し、映画の基本となる方式です。音声信号のチャンネル(ch)数は、L(左)、C(中央)、R(右)、S(後方:サラウンド<モノラル>)の計4チャンネルです。 |
Dolby Digital ![]() Dolby Digital SURROUND EX |
Dolby Digital Dolby Digital SURROUND EX |
ドルビーデジタル(Dolby Digital): 現在急速に普及しつつあり、デジタル方式の最新映画やDVDの標準音声フォーマットとして採用され、音声信号のチャンネル(ch)数は、L(左)、C(中央)、R(右)、LS(左リアチャンネル)、RS(右リアチャンネル):サラウンド<モノラル>)の計4チャンネルです。ドルビーデジタル。ドルビープロロジックではモノラルであったサラウンドch(後方)が、ステレオ化されて計5chとなった上、低域の効果音(0.1chと呼ばれる)が加わり、合計5.1ch分の音声を独立して記録/再生することができます。しかも、0.1chを除く5chすべてにおいて、映画館と同じデジタル録音による高音質サラウンドが家庭でも再生可能になりました。LD、DVDで楽しむことができます。DVDの場合、Dolby Digital = 5.1chではありません。 Dolby Digital Surround−EX: ドルビーデジタルにリアセンターチャンネルを追加し、効果音、移動音を高めた音響効果。ドルビー研究所とルーカスフィルム社が共同開発した音響方式。1999年公開映画『スター・ウォーズ エピソードT』から採用されました。最近では採用される映画が増えてきています。 |
![]() dts |
![]() dts ![]() dts-ES |
dts: デジタル・シアター・システムズの略。信号のch数はドルビーデジタルと同じく5.1ですが、ドルビーデジタルに比べ音声圧縮率が低いため、音に厚みがあります。また音の明瞭度が高く、チャンネル間のつながりが非常に良いため、自然な音の広がりを実現しています。『ジュラシックパーク』で初めて採用されました。現在では、CD、LD、DVDの各メディアで使用されています。 DTS−ES: Dolby Digital Surround−EXと同様、リアセンターチャンネルを追加した音響効果。ドルビーデジタルに比べ音声圧縮率が低いのが特徴。 |
![]() SDDS |
Digital Cinema Sound |
SDDS: Sony Dynamic Digital Sound(ソニー ダイナミック デジタル サウンド)の略。ソニーとソニー・ピクチャーズ・エンターテイメントが共同開発し、映画製作会社のソニー・ピクチャーズ・エンタテイメントにおける劇場用デジタル音声規格のライセンスです。音声圧縮率は、丁度、ドルビーデジタルとdtsの中間に位置します。 Digital Cinema Sound(デジタル シネマ サウンド): SDDSとは若干異なりますが、ホームシアター用にソニーとソニー・ピクチャーズ・エンタテイメントと共同開発し、映画館独特の客席を取り巻くように配置されたマルチスピーカを再現し、残響音も実際の映画館の響きを付加すること』を前提に開発されました。ソニー製のAVアンプのみに搭載されています。 |
映画では放映終了時、作品の最後にテロップ(映画監督の紹介や照明スタッフ、音響スタッフ等、映画製作に携わった人達の紹介)が流れます。テロップの終わりの部分に近づくと、フォーマットのロゴ表示が出てきます。映画館によっては、映画が始まる前に出てくるものもあります。映画のビデオソフトにも、テロップが収録されていますし、またビデオのパッケージやDVDのソフトケースの裏面等にも記されていますので、持っている人は一度、確認してみて下さい。 |
最近、急速に普及してきているシネマコンプレックスと呼ばれる複合型映画館には、ジョージ・ルーカスの主宰するプロダクション、ルーカスフィルム社が認定した映画館のみに与えられる、世界基準の『THX』と呼ばれる映画館の部屋があり、第1級の映画館の証ともいわれています。THXは、映画を最高の品質で実現する劇場用音響の品質規格です。この規格は、メーカによって一般家庭用(民生用)のAVアンプやDVDプレーヤなどにも採用されている機種があります。(採用していない音響メーカもあります)一般家庭用のTHXは、劇場用映画館と同様に、ルーカスフィルム社が認定したAVアンプやDVDプレーヤなどに与えられます。(DVDソフトなどにも与えられるものもあります。) |
THXは、Dolby DigitalやDTS、SDDSといった録音再生技術や装置ではなく、映画制作者の制作意図を忠実に再現できる上映環境とルーカスフィルム社が定めた再生品質基準をクリアした劇場や製品を保証する品質の規格です。 |
| 劇場用名称 | 民生用名称 | 概 略 |
![]() THX |
![]() THX ULTRA ![]() THX SELECT THX SURROUND EX |
(劇場用) THX: Lucasfilm,Ltd.(ルーカスフィルム社)が定めた規格で、映画鑑賞を最高の品質で実現するためのものです。THXによる音響効果は、平面であるスクリーンの映像に感覚的な立体感を与える効果があります。映画館におけるTHXの認定基準は厳しく、この音場を創造するために、ルーカスフィルム社は、アンプからスクリーン・スピーカ・サラウンドスピーカ、サブウーファなどのスピーカシステム、そして残響時間、遮音特性の数値まで指定しています。日本初のTHXシアターとしてルーカスフィルム社からライセンスを受けたのが『ワーナー・マイカル・シネマズ海老名』です。この他にも、『ワーナー・マイカル・シネマズ東岸和田』などがあります。これらの映画館はシネマ・コンプレックス(複合型映画館)≠ニ呼ばれ、急速に普及しています。(ワーナーマイカル以外にも、ヴァージン・シネマズ(現:東宝シネマズ)など…があります。) (民生用) THX−Ultla: 映画用に開発されたTHXの規格を映画館の音響をそのまま家庭で再現するために開発された民生用の音響規格プログラムです。 THX−SELECT: THX SELECT規格はULTRAに比べ、部屋の広さが12畳、残響音等、規格の基準が緩和されていますが、THX ULTRAと品質は変わりません。 THX SURROND EX: ドルビーデジタルサラウンドEXを民生用の再生環境としてドルビー研究所とルーカスフィルム社が共同開発した音響効果。 |
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| ● | 『ドルビー』、『Dolby』、『プロロジック』、『PRO LOGIC』、『DOLBY DIGITAL』、及びダブルD記号はドルビーラボラトリーズの商標です。 | |
| ● | 『DTS』、『DTS−ES』はデジタルシアターシステムズ社の商標です。 | |
| ● | 『SURROUND EX』は、ルーカスフィルム社とドルビーラボラトリーズの商標です。 | |
| ● | 『THX』、『THX−Ultra』、『THX SELECT』、Lucasfilmはルーカスフィルム社の商標です。 | |
| ● | 『SDDS』はソニー・ピクチャー・エンターテイメント(株)の商標です。 | |
| ● | 『Digital Cinema Sound』はソニー(株)の登録商標です。 | |